高齢社会に向けた空間の創造 「暮らし」をつくる福祉住環境 バリアフリーを提案する工務店です





時と暮らしをデザインする家づくり、この街で60年 甲府市の工務店です。

印刷用表示 |テキストサイズ 小 |中 |大 |


(有)伊東工務店
〒 400-0043 山梨県甲府市国母2-4-1
055-228-8191

福祉住環境 施工事例ケース001

介護力の軽減と、在宅での生活目標を可能にする住環境整備工事

二間続きの和室からリフォームしました。



■ 面談・現場調査
50代ご夫婦(奥様は実娘)からの相談であった。
現在認知症を患い、通所介護施設へ通う父(85歳)
脳梗塞を患いとなり現在病院に入院している母(80歳)のための工事である。


■ 要望の整理
高齢のため、中々リハビリも満足にできない状態であるが、予定だどあと2.3ヶ月で退院の見込みであることから、自宅での生活に不安がある、一方で認知症の父も動きも緩慢となり水回りなど含めた改修で少しでも安心して生活をしたい。
また同時に二人介護となるので負担軽減も図りたい。


■ 生活動作の検討
父は見当識障害があるものの、ADLはしっかりしている、入院中の母は片麻痺のため歩行が困難な状況での退院見込みであることや、車いす移動が想定され、室内移動方法や屋外への出入り方法をどういった形で行なうのかが検討された。


■ 建築面の確認・検討
2間続きの和室の1室(西側)は屋外移動にも適する部屋として、広縁のスペースを利用し、床面積を増やす事が出来る一方で、トイレについては既存便所及び洗面室、浴室など平面的に床面積も増やす事が可能と判断した、幸い全面の廊下にも幅員に余裕があったため、「移動方法」には問題なしと判断した。


■ 改修工事内容
居室は畳からフローリングへ、水廻り工事は便所や洗面は床面積を増やし、浴室も大型化し、引き戸の使用により移動を容易にした。
また車いすでの外出を考慮し屋根付きウッドデッキからスロープを計画した。
(解説)
① 居室から水廻りへ移動しやすい「引き戸」に変更
② 介護スペースも確保し、手すりの設置により自立しやすいトイレ
③ 水廻りスペースを今までの2倍とし、家族もゆったり使える洗面脱衣室
④ シャワーチェアーもゆったり入り三枚引き戸や温風設備を備え、介助し易い浴室
⑤ 納戸だったスペースもトランクルームとして利用
⑥ 有効開口寸法990mmの三枚引き戸
⑦ 床面積を増やし、ゆったりとした寝室
⑧ 緩やかなコンクリートスロープ
⑨ 外との繋がりを考慮したデッキスペース
⑩ 雨でも洗濯物がしっかり干せる屋根付きのテラス
⑪ 有効開口寸法をしっかり確保した両開き戸

【改修後】


【改修前】


■ 生活上の改善点と評価
西側の和室を広縁までを使い、床暖房付きの大きい洋間としたことにより以前より快適な環境での生活が出来るようになった。
現在はほぼ自立しているものの、排泄介助や移動介助となっても広い開口巾である三枚引き戸や広くなった便所や可動手すりの設置や、浴室整備により安心できる環境整備が出来たと考える、安心できる在宅介護ではこうした環境整備(ハード)だけでは成り立たず、介護保険を中心とした人的サービス(ソフト)を上手に組み合わせることにより「その人らしい安心して暮らせる環境」が構築できると考える、この工事はその第一歩となった。