高齢社会に向けた空間の創造 「暮らし」をつくる福祉住環境 バリアフリーを提案する工務店です





時と暮らしをデザインする家づくり、この街で60年 甲府市の工務店です。

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(有)伊東工務店
〒 400-0043 山梨県甲府市国母2-4-1
055-228-8191

福祉住環境 施工事例ケース002

娘夫婦と自宅で安心して暮らせる住環境整備工事

リビングに繋がる快適な寝室



■ 面談・現場調査
南アルプス市の50代後半ご夫婦(奥様は実娘)からの相談であった。
2009年6月に母親(86歳)がウィルス性脳症を発症、これにより左脳に障害が残る。病院で加療及びリハビリを行ない、在宅復帰へ向けての工事である。


■ 要望の整理
ベッドなどをしっかり配置出来、母親専用の部屋を整備する事が大事だと考えた、既存の住宅条件で排泄や整容など合理的に行なえるようにしたい事と、外出しやすい環境とすることにより介護負担を軽減したい。


■ 生活動作の検討
入院期間も長かった割には、ADL(日常生活動作)もほぼ自立できている。
室内移動や入浴には見守りが必要であるが、日中は背の低い椅子に腰掛けテレビなどを見ている事が多い。


■ 建築面の確認・検討
専用居室として、家族の目が届き易く、日照通風を確保出来るスペースとして、それまで衣装部屋として使われてきた和室を利用し、排泄や整容といった水廻りを新たに設置する提案をした。
専用の水廻りを増やす計画もあり、排水や給水計画も調査し、問題はない事が確認出来た。


■ 改修工事内容
既存和室を利用しフローリングの専用居室とした、また専用のトイレ、洗面台を計画した。
また既存の浴室や洗面への動線を安全なものとするため、ドアから引き戸へ変更し、手すりの設置も行なった。




(解説)
① 移動しやすい引き戸に変更
② ちょっと座れる椅子の設置
③ 移動環境を考慮し、三枚引き戸の設置
④ 移動しやすい引き戸に変更
⑤ 家族との「繋がり」を考慮し、広い開口寸法が確保出来る2枚ポケット引き戸
⑥ 専用居室のベッドから5歩で行ける専用のトイレの設置
⑦ 側面介助も可能とした三枚引き戸
⑧ 「生活の質」には欠く事の出来ない、座っての専用の整容スペース
⑨ たっぷり入る洋服入れ
⑩ 駐車場までの段差を無くした1/20勾配のコンクリートスロープ
⑪ 雨の日のお出かけも億劫にさせないアルミ屋根
⑫ それまで長年衣装部屋として使ってきた部屋を、陽当たりの良い専用の居室に改修

【改修後】            【改修前】




■ 生活上の改善点と評価
外の樹木も眺める事のできる、この家で最も陽当たりの良い専用居室での生活が始まった。
自身のベッドから専用便所まで徒歩5歩、ゆったり落ち着いて整容が出来る椅子付きの洗面台の設置により、人の手も借りず自分のペースでの生活動作が行なえるようになった事は心身共に余裕も生まれた。
母との楽しい在宅生活をしようと今年早期退職した実の娘さんとの新しい生活がこの春から始まる事となった