高齢社会に向けた空間の創造 「暮らし」をつくる福祉住環境 バリアフリーを提案する工務店です





時と暮らしをデザインする家づくり、この街で60年 甲府市の工務店です。

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(有)伊東工務店
〒 400-0043 山梨県甲府市国母2-4-1
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福祉住環境 施工事例ケース003


水回りを中心に動きやすい導線へ

介護力の軽減と、在宅での生活目標を 可能にする住環境整備工事


■ 改修の目的
1. 家族の介護負担を減らしたい。
2. 本人の生活目標を達成したい。


■ 面談・現場調査
養護学校へ通う18歳の女性である。現在自宅では両親と祖母との4人での生活であり、閑静な住宅街に 位置する。約250坪の敷地に立派な庭もあり駐車場も広く静かな環境である。
■ 要望の整理
平日本人は母親の車で毎日学校へ通っている、帰りは15:00頃学校の車で家まで送ってきてくれると いう生活パターンである。18歳となった本人も身体的に成長し、母親だけの介助だけでは限界も感じられ、 家での日常生活動作や出入りなどは大きな負担となってきた。 このため入浴、排泄、出入り等、移動をスムーズにし、出来る事は少しでも自分で出来る様にすると同時に 日常生活動作の介助の負担軽減したい。


■ 生活動作の検討
室内では座位の保持が不安定であり、排泄及び入浴などほとんどのADL(日常生活動作)は全介助である、 学校へ出かける時は母親の介助により、相当大変と思うような移乗動作で車いすに乗せてワゴンタイプ のスロープ式の車に乗り込んでいるというかなりの重労働である。


■ 建築面の確認・検討
東側の連棟で2階建の母屋があり、図面は後に増築した平屋に両親と生活している。 玄関から西側に日当りのよい居間兼食堂があり、普段本人ははここでパソコンなどをしている。 現在入浴は母屋で行っているが、体も大きくなった本人を介助して入れるのにはかなり無理もある。 また便所であるが、開きドアで狭く、介助などは出来ない状況であり廊下も狭く移動にも支障がある。


■ 改修にかけられる費用
身体障害者居室整備資金の利用と、まかないきれない部分は自費である。


■ 改修工事内容
介助を軽減する目的で浴室を新設し、入浴は車いすで移動するため開口部が800mmと広く短辺方向からの計画とした。便所は寝室に近く、居間から直線的に移動する事ができる様に配置し、介助がゆったり行える様スペースも1坪とし、入口も三枚引き戸で850mmの開口巾とした。 また出入り方法については、出入りの頻度や高さを考えて、専用居室から直接駐車場へ出れる様 油圧リモコン式の段差解消機を設置した。

■ 生活上の改善点と評価
介助する側も子供とともに年齢を重ね、言葉にも出ず目に見えない負担が潜在的にあった事は大きな ストレスとなっていた。 今回はかなり大掛かりな工事であったが、これから先の事を考えると今やってよかったと考える 横方向の移動環境は引き戸の多用や直線的な配置動線計画で、また縦方向の移動環境においては 浴室へはバスリフト、外へは約60cmのストロークをカバーする油圧リモコン式段差解消機の設置の おかげで相当量の介助が楽に、しかも安全に行えるようになった。 幼年期の頃と違い、心身の成長と共に介助に負担がかかってくる時期でもあった。 互いに笑顔が見せ合う事の出来る住環境整備が出来、生活にも「元気」がでてきた




(解説)
① 車いすでの移動の軽減、介助姿勢も楽に行なえる1坪のトイレ
② 温風暖房、三枚引き戸やリフトもしっかり整備した快適な浴室
③ 整容もここでしっかり行なえるカウンター式の洗面台
④ 冷蔵庫スペース
⑤ 出入りを楽にした引き戸へ
⑥ 移動環境を考慮し、引き戸を設置
⑦ 屋外段差解消機の油圧ユニット(無線式)
⑧ それまで納戸として使っていた部屋を陽当たりにの良い専用居室へ
⑨ 屋外段差解消機
⑩ 雨の日対応、アルミ屋根の設置

【改修後】


【改修前】