住宅基本情報
建設地 | 山梨県都留市 |
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敷地面積 | 160坪 |
床面積 | 164m2(50坪) |
構造 | SE構法2階建 |
用途 | 専用住宅 |
仕様 | 長期優良住宅 耐震等級3 |
断熱材 | MOCOフォーム 壁100mm 屋根180mm |
外皮性能 | Ua値0.5W/m2k Q値1.85 W/m2k ηAC 1.3 ηAH2.1 |
お客様からのご要望
私が希望する家は、「地震に強い家」「暖かい家」「静かな家」この3つをコンセプトに作って欲しいとこの3つです。現在の住まいは、祖父の時代からある古い木造家屋です。この家は当然と言えば当然ですが「冬は寒く夏暑い」都留市の「無料耐震診断」では最低ランクの結果。またここは都留市小形山にあるリニア山梨県学センターから直線距離で80mほど、現在試験走行を行っていますが、20分おきに通過するリニアの通過音はまるでジェット機並みの物凄い騒音です。また地震も大変心配です。
ワンポイント解説
まず地震に強い家への対応は、SE構法による耐震等級3で計画し、音への配慮は、屋根の重さの比重を考えて瓦屋根に、外壁にも比重を上げたモルタル下地の上ジョリパット仕上げとしたことと、開口部は遮音に対応した「異厚ガラス」を採用しました。また断熱材は、現場発泡ウレタンフォームで保温性を確保しました。この建物は、現在のお住まいの奥の土地を地目変更して建築をするというものでした。敷地の規模は問題はありませんでしたが、一般的な建て方で、今の住まいと平行に配置しようとすると、メインとなるLDKはほぼ南東に向いてしまうため、有効な夏の日射遮蔽はできないばかりか、西側に開口を計画などすれば暑くていられない「反パッシブデザイン」となってしまいます。これをなんとか打開しようと思いついたのが、家の平面を「への字」とし、LDKを真南に正対させようと計画したのが基本計画を着手する時に最初に決めた事でした。これによりゾーニング(各室の配置)計画を行なった結果、納まりの良い平面計画が完成しました。(基本計画完成までおよそ60日を費やしました)
工事を終えて担当者から
お引き渡し時に「おそらく伊東さんとの出会いがなければへの字平面にはならなかったと思います」とお話しされていました。基本設計をした私にとっては「間違いなく絶対このほうが良い」と当初強い信念があったので、何の迷いもなく自信を持って提案した結果、お施主様には大変満足を頂き、判断に誤りがなかったことを大変嬉しく思っています。因みに、への字平面は135度傾けてあります。パッシブ冷暖(床下エアコン)第一号の家です。
現場LIVE
6月
位置出し
設計時において、建物の位置確認をしました。
10月9日
地鎮祭
建築工事に先立ち、地鎮祭を執り行ないました。生憎の雨模様でしたが無事終了することが出来ました。
10月22日〜
地縄張り
建物の位置出しです、光波測量機器を使い正確な位置を決める作業です
10月26日〜
基礎工事
根伐り作業が始まりました、高さや位置を確認しながらの作業です。
捨てコンを打設しました、この後、光波測量計を使い「芯墨」を出し、PH12金物のアンカーを設置しました。
捨てコンに設置したアンカーベースです、柱と緊結するPH12という金物を接続する、SE構法の「肝」の一つです、全部で37箇所の設置です。
防湿シートを敷き込みました、このあと外周の型枠工事となります。
外周部の型枠を組み、37本(箇所)のアンカーセットを行いました。
配筋完了しました、木造住宅とは思えないほど「真っ黒」です。
ポンプ車を使い、ベースコンクリート打設を行いました、35m3の生コンです。
立ち上がりを打設しました、この後柱却金物を取付けます。
11月29日〜
木工事
柱を強固に受ける金物のPH12です、全部で37箇所あります、この後土台敷き込みです。
天候に恵まれる中、本日建て方を行いました。
12月13日〜
屋根工事
12月9日に建て始めてからは、天候に恵まれる中、木工事も順調に進んでます、下屋ではルーフィングを敷き始めました。
12月25日〜
瓦工事
瓦を葺きはじめました、この瓦は、丸栄陶業ローマンLL40という洋風瓦です。
12月28日〜
防蟻工事
今回は「パッシブ冷暖」(床下エアコン)を計画しているため、防蟻工事は一般の薬剤でなはく、「ホウ酸」を使用します、下地合板も裏表処理を丁寧に行っています。
1月15日〜
パッシブ冷暖工事
いよいよパッシブ冷暖の工事が始まりました、1階床下の断熱性を高めるために、基礎内立ち上がりは45mm、床面外周部は45mm中央部分は25mmのスタイロフォームを敷き込みます。
1月21日
上棟式
大安吉日の今日、上棟式を行いました。
1月26日〜
パッシブ冷暖工事その2
パッシブ冷暖のシステムは、フローデザイナーというシュミレーションソフトを使い、気流や熱の移動など科学的に確認したものを施工します。ダクトを使い、1階へムラなく出来る冷暖房システムです。
1月28日〜29日
構造見学会
構造&パッシブ冷暖見学会を開催しました。多くのご来場ありがとうございました。
2月8日〜
防水工事
2階ベランダのシート防水工事です。ベランダ出幅は1.365mmと広く、庇も750mmあるため洗濯物も雨の心配もなくてしっかり干す事が出来ます。
2月13日〜
断熱工事
MOCOフォーム壁80mm、屋根160mmの現場発砲ウレタンです。工事は2日間で終了しました。
3月13日〜
外部左官工事
外壁工事が始まりました。中空層にラスモルタル下地の上にアイカ工業のジョリパット鏝仕上げです。ここ数日は天候に恵まれています。
3月30日〜
外部塗装工事
外部モルタル下地工事が終了しましました。この後ジョリパット鏝塗り(エンシェントブリック仕上げ)に先立ち、破風板と軒天井の塗装を行います。重厚感のある仕上げとなります。
4月8日〜
パッシブ冷暖工事
内部の造作工事もあと少しとなりました。写真は「パッシブ冷暖」の冷気の吹き出し口です。床下の冷気をダクトを設置し、ファンで引き出します。この夏が楽しみです。パッシブ冷暖はこちら
4月13日〜
外部左官工事
外壁の仕上げ工事です。アイカ工業ジョリパット「エンシェントブリック」です。重厚感のある左官仕上げの外壁です。いよいよ外部足場が外れます。
4月20日〜
外部工事
外部足場が解体されました。濃く塗られた3本の柱型と外壁の色合いは、満足のいく仕上がりとなりました。
4月26日〜
パッシブ冷暖工事
床の上に置いた状態のエアコン本体です、この下にあるのがチャンバーです。この後、正面給気用にガラリを設置します
5月9日〜
ツバメの巣
内装工事も終了し、キッチンや衛生機器の器具付けを行っています。外では早くもツバメが引越してきました。
5月28日〜
竣工しました
工事が無事竣工しました。この時期の夜景写真は19:15〜19:30分位が良いですね。趣向写真は後日アップしますのでお待ち下さい。